「鋼鉄の叫び」

これは特攻隊員のあらまほしき後日談を核とする物語で、最後の章で一気にすべてが明らかになる。ストーリーテラーとしてさすがにうまいと思ったが、如何せん、511ページと長すぎる。鈴木光司「鋼鉄の叫び」2010年 。巻末の参考文献の中に山本七平「日本はなぜ敗れるのか-敗因21ヵ条」があり、なるほどと思った。この作者の「下級将校の見た帝国陸軍」は数年前に読んだが、今の日本のだめさ加減は戦前から何も変っていないと痛感した覚えがある。そんな先入観を晴すような主人公を創造されたことがうれしい。映画「スパイの女」に似たような雰囲気がある。

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