文化の違い
お金のある者は羊を買い、夕暮れ時に町や広場で一斉に羊の頸動脈を切って神への供物とする。”慈悲あまねきアラーの御名において”と唱え、一刀のもとに手際よく殺す。
私の住んでいたアパートの庭先もカブチが羊を殺す場になったが、我が家の子供達には、到底見せられなかった。それをトルコの子供達は見ながら育つわけで、感じ方の違いというものはどう努力してみたところで、如何ともし難いと思う
岡部清子「私のアンカラ日記-一年間トルコ共和国に暮らして」1980年 より。食料の調達法は国によって違うのでしかたがないが、これからは昆虫食だと言われるとやはりぎょっとするな。
著者紹介には--1962年北大文学部史学科卒業。同年より札幌香蘭女子高等学校勤務。政府派遣技術専門家として赴任した夫とともに1976年4月より1977年3月までトルコ滞在。一男二女の母。
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