PFAS被害
東京新聞(2023.1.31)の記事より
東京・多摩地域で水道水に利用していた井戸水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)が検出された問題で、住民の血液検査に取り組んでいる市民団体が30日、国分寺市を中心とした87人分の分析結果を発表した。血中濃度が米国で定める指標値を超えた住民は約85%に上り、分析した専門家は「水道水が主な要因ではないか」と指摘した。(松島京太)
調査は、市民団体「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」と京都大の原田浩二准教授(環境衛生学)が行った。PFASは米軍の泡消火剤に含まれ、全国の米軍基地内や周辺などで高濃度で検出され、問題化している。汚染源は、米軍横田基地(福生市など)との関連も疑われている。
原田准教授によると、浄水器の活性炭がPFASの約9割を除去するとの世界保健機関(WHO)の研究があるという。
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有機フッ素化合物PFAS等はpptというごく微量で発がん性が疑われる物質で、既に製造は禁止されているが、世界中で莫大な量が生産されてきた。
BUSINESS INSIDER(2022.8.19)より
「永遠に残る化学物質」のせいで、世界中の雨水はもはや「飲むのに安全ではない」
環境科学者の研究チームによると、アメリカの汚染ガイドラインに従えば、地球上のどの場所でも安全に飲める雨水はもうない。
世界各地の雨水がパーフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)と呼ばれる、人体への有害性が指摘される有機フッ素化合物を含んでいるからだ。
PFASは数千種に及ぶ —— いずれも人間が作ったもので、食品包装や撥水加工された服、家具、カーペット、鍋やフライパンの焦げ付き防止コーティング、消化器の薬剤、電子機器、一部のシャンプーや化粧品などに使われていて、その製造過程や日常的な使用を通じて大気に放出される。また、海水に入り込み、波しぶきによってエアロゾル化される。こうしてPFASは大気を介して広がり、雨水となって地上に戻ってくる。
分解されることなく長期間残存し、人や動物、環境に蓄積していくため、「永遠に残る化学物質」「フォーエバー・ケミカル」とも呼ばれる。
PFASは南極と北極の海氷からも見つかっている。査読付き論文で、PFASは一部のがんや生殖能力の低下、ワクチン反応の低下、高コレステロール、子どもの発育の遅れに関連があるとされていて、世界中に拡散したPFASは人々の健康に害をもたらす。
マイクロプラスチックと同様に、PFASはあまりにもさまざまな化合物を含み、環境に広く存在するため、その長期的な健康への影響全てを特定することは難しい。最新の論文は地球上の全ての人にリスクがあると示唆している。
「先進工業国ではわたしたちが雨水を(直接)飲むことはあまりないものの、世界中の多くの人々は雨水は飲んでも安全だと思い、多くの飲料水源となっている」とカズンズ氏は付け加えた。
また、今回の研究では世界各地の土壌がPFASに「広く汚染されている」ことも分かった。PFASは長期間残存し、海や大気、土壌を非常に効率的に循環するため、研究者らはPFASの値が危険なほど高い状態が続くと予測している。
研究者らは最終的に、PFASが人間の健康にとって「人類が生存できる限界(プラネタリーバウンダリー)」を超えていると結論付けた。
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この物質は米国デュポン社のテフロンを基に3M社が製造している。日本では大阪のダイキン工業。
高濃度被害は泡消火剤による米軍基地周辺の地下水・土壌・大気汚染。
東京・多摩地域で水道水に利用していた井戸水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)が検出された問題で、住民の血液検査に取り組んでいる市民団体が30日、国分寺市を中心とした87人分の分析結果を発表した。血中濃度が米国で定める指標値を超えた住民は約85%に上り、分析した専門家は「水道水が主な要因ではないか」と指摘した。(松島京太)
調査は、市民団体「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」と京都大の原田浩二准教授(環境衛生学)が行った。PFASは米軍の泡消火剤に含まれ、全国の米軍基地内や周辺などで高濃度で検出され、問題化している。汚染源は、米軍横田基地(福生市など)との関連も疑われている。
原田准教授によると、浄水器の活性炭がPFASの約9割を除去するとの世界保健機関(WHO)の研究があるという。
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有機フッ素化合物PFAS等はpptというごく微量で発がん性が疑われる物質で、既に製造は禁止されているが、世界中で莫大な量が生産されてきた。
BUSINESS INSIDER(2022.8.19)より
「永遠に残る化学物質」のせいで、世界中の雨水はもはや「飲むのに安全ではない」
環境科学者の研究チームによると、アメリカの汚染ガイドラインに従えば、地球上のどの場所でも安全に飲める雨水はもうない。
世界各地の雨水がパーフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)と呼ばれる、人体への有害性が指摘される有機フッ素化合物を含んでいるからだ。
PFASは数千種に及ぶ —— いずれも人間が作ったもので、食品包装や撥水加工された服、家具、カーペット、鍋やフライパンの焦げ付き防止コーティング、消化器の薬剤、電子機器、一部のシャンプーや化粧品などに使われていて、その製造過程や日常的な使用を通じて大気に放出される。また、海水に入り込み、波しぶきによってエアロゾル化される。こうしてPFASは大気を介して広がり、雨水となって地上に戻ってくる。
分解されることなく長期間残存し、人や動物、環境に蓄積していくため、「永遠に残る化学物質」「フォーエバー・ケミカル」とも呼ばれる。
PFASは南極と北極の海氷からも見つかっている。査読付き論文で、PFASは一部のがんや生殖能力の低下、ワクチン反応の低下、高コレステロール、子どもの発育の遅れに関連があるとされていて、世界中に拡散したPFASは人々の健康に害をもたらす。
マイクロプラスチックと同様に、PFASはあまりにもさまざまな化合物を含み、環境に広く存在するため、その長期的な健康への影響全てを特定することは難しい。最新の論文は地球上の全ての人にリスクがあると示唆している。
「先進工業国ではわたしたちが雨水を(直接)飲むことはあまりないものの、世界中の多くの人々は雨水は飲んでも安全だと思い、多くの飲料水源となっている」とカズンズ氏は付け加えた。
また、今回の研究では世界各地の土壌がPFASに「広く汚染されている」ことも分かった。PFASは長期間残存し、海や大気、土壌を非常に効率的に循環するため、研究者らはPFASの値が危険なほど高い状態が続くと予測している。
研究者らは最終的に、PFASが人間の健康にとって「人類が生存できる限界(プラネタリーバウンダリー)」を超えていると結論付けた。
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この物質は米国デュポン社のテフロンを基に3M社が製造している。日本では大阪のダイキン工業。
高濃度被害は泡消火剤による米軍基地周辺の地下水・土壌・大気汚染。
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