赤瀬川原平にあこがれた人
本になる時は、推敲をするし、ゲラ直しをするので、読み返すが、いつもその時、ぼくが書いたものなのかとびっくりする。これもなんだろうなと思っていたが、今ではわかる。土だと思うとこれは当然のことで、振り返らずに、いろいろなものがどんどん土の中に紛れ込む。それこそ捨てられたように、刈った草も、食べかすも、腐ったトマトも全部土に放り込む。その放り込む感じを実は僕は本を書くという行為の中で行ってきたんだと今ならわかる。それはすべてフカフカの土をつくるために大事な過程である。むしろ、土には過程しかない。完成はない。坂口恭平「土になる」2021年 より。
この本を読んでいると、すっと読める。どこにも引っかかりがない。たくらみが見えない。
ちょうど、ほぼ日刊イトイ新聞で「坂口恭平 糸井重里、はじめて合う」の連載が始まっていて、それを見ながら、本を読んでいると、素晴らしさと大変さがわかる気がした。
出版社の推薦文の一部
作ること、変化することをめぐる冒険。
『0円ハウス』『独立国家のつくり方』に連なる著者の到達点。
ヘンリー・ソロー『森の生活』、現代版誕生!!
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