東海の小島の磯

函館出身の亀井勝一郎の「東海の小島の思い出」(昭和22年)を読んでいたら、函館のことかと思い出した。
もとはほんとに小島であったが、砂の体積で現在のように陸つづきになったという。維新の前の地図を見ると、この陸つづきのところが随分細く書いてある。今では大きな市街になっているので目立たないが、海上から見ると、やはり小島の感じは残っている。

また、東海は日本のことである。大志を抱きながら、日本という小さな島国に縮こまっていなければならない嘆きが、北海流離の悲愁に重なってくる。「東海の小島」とは最果ての国の流離感が生み出したイメージで、具体的には大森浜だということになる。というのは山本健吉氏の解釈らしい。
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